そうなんだ!音楽運動学®
ID009
カテゴリー|体幹・姿勢
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カードクエスト
いいえ。座るときは、左右の坐骨を中心とする臀部と大腿が椅子から支えを受け、両足も床との接触を通して支えに加わります。背もたれを使う場合は、背中にも支持が加わります。
初心者向け説明
座っている身体の重さは、足だけへ流れるわけではありません。骨盤の下にある左右の坐骨周辺、臀部、大腿の裏が座面と接触し、椅子から反力を受けます。足が床へ着いていれば、足にも荷重の一部が分かれます。
坐骨は、お尻の奥で座面に近い骨の突出部です。座面の硬さ、奥行き、高さ、骨盤の位置によって、坐骨周辺や大腿へかかる圧は変わります。背もたれを使えば、荷重の一部は背中側へも移ります。
大切なのは、坐骨だけへ全体重を集めることではありません。座面、足、必要に応じて背もたれへ荷重を分け、演奏動作に合わせて配分を変えられることです。
30秒から60秒の身体実験
座面と足の支えを観察する
- 安定した椅子へ浅すぎない位置で座り、両足を床へ置きます。
- 骨盤をほんの少し前後へ揺らし、左右のお尻の奥で座面に近づく硬い部分を探します。強く押しつける必要はありません。
- 中央へ戻り、片方の足を数センチ前へ滑らせます。座面と左右の足へかかる感じが変わるか観察します。
- 両足を楽な位置へ戻し、坐骨周辺・大腿・足の三つの接触を同時に感じます。
安全上の注意
転倒しない安定した椅子で行い、足を浮かせたり大きく体重移動したりしません。臀部のしびれ、皮膚の痛み、腰痛がある場合は中止してください。感覚障害や褥瘡リスクがある場合は、一般的な実験ではなく医療専門職の座位評価を優先してください。
音楽演奏とのつながり
ピアノ、チェロ、管楽器、打楽器などの座奏では、ペダル操作、足台、楽器支持、音域移動によって左右の足と座面の荷重が変わります。両足を常に同じ位置へ固定する必要はありません。
坐骨周辺と足の支持を、上半身を動かす際の観察の手がかりにします。この観察は座面圧を測定する検査や、演奏能力の改善が証明された訓練ではありません。ただし椅子が高すぎて足が届かない、低すぎて股関節が窮屈になる場合は、身体の使い方より先に椅子や足台を調整します。
医学用語で深掘り
坐骨結節と座面圧
坐骨結節は寛骨の下部にあり、座位で圧が集中しやすい部位です。圧分布研究では、健常者の座位でも坐骨周辺、大腿、仙骨側へ荷重が分配されることが示されています。
支持基底面
座位の支持基底面は、座面との接触に加えて、足が床へ接していれば足部まで含めて考えられます。背もたれや楽器が外部支持として働く場合もあります。支持面の広さと荷重配分は、動きやすさにも影響します。
圧は固定値ではない
座面圧は体格、座面材、姿勢、足の位置、時間によって変化します。特定の坐骨位置を「正しい」と決めるのではなく、長時間同じ場所へ圧を集中させず、必要に応じて位置を変えることが重要です。
参考資料
- A study of pressure distributions measured during balanced and unbalanced sitting
- Analysis of pressure distribution at the body-seat interface
- Seat-interface pressure and seating position
カードクエスト
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このカードは「体幹・姿勢」カテゴリーの9枚目です。
カードを集めながら、演奏や発声に関わる身体のしくみを少しずつ深掘りできます。
前のカード「ID008」と、次のカード「ID010」も続けて読むことができます。
さらに詳しく学ぶ
この知識を身体で試す
この記事で得た知識を、演奏前後の小さな身体実験へつなげてみましょう。楽器・関心・時間を選ぶと、今日の学び方を提案します。